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 なおきち・かこきち

Author: なおきち・かこきち
息子4号、生まれました!
表丹沢のふもと、茶畑と牧場に
囲まれた家。ヤギ親子とともに
「命のつながりを感じる暮らし」
楽しんでいます。

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麓日記

畑仕事。雑木林。親子でカエル捕り。 ときどき、旅。 丹沢山麓での田舎暮らし、 紹介します。

2013.03
02
(Sat)

ふたたび、豪雪の山里へ その① 

なおきち一家の雪遊びは、豪雪のローカル線に乗って。
1月に乗れなかった只見線の、リベンジです。

只見駅で記念写真
  吹雪なんかにゃ 負けません
 
 雪まみれ ユウマくん
  こんなになっても 負けません

森林の分校ふざわ
  木造校舎の 素朴なお宿


ここ から先は、鉄道マニアの世界です。ご注意を!

只見線旅行記 【 豪雪列車の旅 】
信号機も埋まりそう

 豪華列車の旅、とつづりは似ているけれど、寝台特急カシオペアよりもスリリングで楽しい、只見線・豪雪列車の旅。
 新潟県の小出から、六十里越峠を越えて福島県の只見まで。なかでも六十里越峠は、秋から春の半年近く、国道さえ除雪をあきらめて閉鎖される。動くのは、鉄道だけ。日本中に張り巡らされたJR線の中でも、そんな場所は、只見線しかない。
 走る列車は1日にたったの3本。でも早朝と夕方遅い列車は旅人向きでないので、乗れるのは午後の1往復だけの超ローカル線。
 その貴重な列車も、大雪なら容赦なく運休だ。僕は1月に一度チャレンジしたが、行きの列車は運休となり郡山経由で只見入り。帰りは「午後から復旧予定です」という頼もしい言葉を信じたが、夕方まで待てど暮らせど、折り返し列車はこない・・・と、そこへ1本の電話。駅員さんの顔がしだいに青ざめ、「お客さま、たいへん申し訳ありません・・・列車は・・・隣の大白川駅を出たところで雪に乗り上げ、運行不能になりました。今から会津若松行きのタクシーを出しますので、東京方面へはそれでお帰りください!(涙)」

 ところが、そんな僕の話を聞いて、子供たちが行ってみたいと言い出した。3月なら大丈夫かも、と計画したものの、直前の1週間は強い冬型が続き、只見線はほぼ不通・・・。2日前になって復旧はしたようだが、当日の天気予報はずばり「暴風雪」。後で知ったことだが、同じ日に秋田新幹線こまちが雪に乗り上げて脱線したほどの大荒れの天気だったのだ。
 小出まで行ってから運休だと言われると、道路がないだけに、只見へは新津・会津若松経由・・・とんでもない大回りになる。それだけはご勘弁願いたい。ところが当日朝にネットで調べると、一番列車は動いたらしく、新宿駅で訊いても「今日は動いてますよ」とあっさり返事が。大宮駅の新幹線窓口でもう一度確認すると「今のところ動く予定です。」あれ、少しトーンダウンした? 迷ったが、ままよ、なるようになれ!と、上越新幹線へ。
 国境のトンネルを抜けると雪国・・・というか、暴風雪の国だった。が、平然と電車が動いているのは驚きだ。たどりついた小出駅でも「乗換えをご案内します、只見線は13時19分、4番線から」と淡々とアナウンス。本当に?でもまだ安心してはいけないのだ、2ヶ月前、大白川駅の先で立ち往生したのはこの列車なのだから。大はしゃぎの子供たちと半信半疑の僕を乗せて、只見線豪雪列車は、予想外の定刻どおりに小出駅を発車した。

小出駅に停まる只見線
  小出駅で発車を待つ・・・本当に動くの?

 吹雪の土曜日の昼下がり、乗客もまばらな単行気動車を想像していた。昭和・国鉄の香り漂うキハ40系・・・だが、予想外に2両編成なのは、エンジン2台分でラッセルしようってわけね。座席も意外と埋まってる。でもよく見ると、みなさん、写真撮ったりビデオ構えたり、豪雪列車目当てのマニアさんばかり、酔狂な家族連れは我が家だけだ。ほかに地元の高校生が数人。越後広瀬駅でまとめて降りていったが、しょっちゅう運休する只見線でどうやって通学しているのだろう。女子高生に突撃インタビューしたいけど、嫁さんや子供たちの前なので、我慢する。上越線ではハイヒールで颯爽と歩く女性も見たが、ここ只見線は女子高生もスノーブーツに厚いタイツ、完全武装だ。
 吹雪の駅に降り立っていく若者たちを暖かい車内で見送りながら、僕らは窓に流れる雪国の山里の眺めをほっこりと楽しんだ。というのは嘘で、窓の外は雪の壁ばかりで、景色はほとんど見えない。そして山に分け入るにつれ、壁はますます高くなっていく。最後の女子高生が降りたのが入広瀬駅、越後広瀬からさらに山にわけ入ったところ、って地名だろうか。

窓から見えるは白い壁ばかり
  窓の外は 白い壁

只見線の車内
  白い壁にゃ もう飽きた

 ほぼマニアだけになった車内、みんなカメラ持って忙しそうに動き出したころ、列車はいよいよ大白川駅に着いた。行き違いを待っていた除雪車は、あなたのためにこんなに頑張ってきましたよ、と言いたげに雪まみれ。そう、ここから列車は、吹雪の六十里越峠に挑むのだ。
 この区間の開通は昭和46年と比較的新しいが、それでも、長大トンネルで峠を越えてしまう現代の路線とは違い、地形に沿ってくねくねと線路は曲がり、短いトンネルが連続する。線路が敷かれているのは険しい急斜面、見上げると、はるか上方に張り出した雪庇がいまにも雪崩を起こしそう。運転席後ろから前を見れば、線路は雪に埋もれてほとんど見えず、トンネルから出るときなど、白い世界に吸い込まれていくようだ。もしそこが雪崩に埋もれていたとしてもわからないんじゃないか。そして横殴りに降りしきる雪、雪、もはや怖さすら覚える、白一色の峠越えだ。
 そんな心配をよそに、列車は力強く坂をのぼり、県境の六十里越トンネルを抜け、冬は閉ざされている田子倉駅を通過するころには、エンジン音も軽快になって峠道を下り始めた。風が吹くと地吹雪でホワイトアウトの世界・・・車だったらとても走れないけれど、列車はためらいなく突っ込んでいく。そしていくつかのトンネルを抜け、カーブを曲がると、人家がちらほらと見え始めた。只見の街だ! とうとう着いたのだ! 鉄道ってすごい!
 
 只見駅は積雪3.5m、一瞬、どこに駅舎があるのか、わからなかったほどだ。ここにも雪まみれの除雪車が排煙を上げていたし、スコップを持った保線のおじさんたちも数人、笑顔で迎えてくれた。この列車1本通すのに、いったいどれだけの人が、どれほどの作業をしているのだろう。
 「よくぞ只見線で来てくれました」 観光まちづくり協会のお姉さんから、サプライズのご褒美で、只見産のお米をひとり2合ずついただく。ありがとう。只見線の絵を集めたポスターを買ったのは、僕の応援の気持ちのあかしです。

大雪の只見駅

只見駅で記念写真

 豪雪列車の旅・只見線。走るかどうかわからない列車に、運試し。ホワイトアウトと雪崩の恐怖。「最後の交通機関」を止めないための鉄道マンの誇りと努力。地元の人が乗らないのに意味あるの・・・なんて、決して考えてはいけませんよ。豪華列車では味わえない、スリル満点・ドラマチックな鉄道の旅、満喫できます。さあ、これを読んだあなたも、只見線に乗りに行きましょう!

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