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 なおきち・かこきち

Author: なおきち・かこきち
息子4号、生まれました!
表丹沢のふもと、茶畑と牧場に
囲まれた家。ヤギ親子とともに
「命のつながりを感じる暮らし」
楽しんでいます。

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麓日記

畑仕事。雑木林。親子でカエル捕り。 ときどき、旅。 丹沢山麓での田舎暮らし、 紹介します。

2013.08
02
(Fri)

峠の小駅を訪ねよう その2 

農作業のおじちゃんおばちゃんに相槌を打ち
廃校の木造校舎をのぞきこんで
むーらの鎮守の神様に手をあわせたり。

美作河井駅から約4kmはなれた阿波(あば)温泉まで、朝の散策を楽しみました。


花咲く畦道
  花咲く畦道

ごめんくださーい
  ごめんくださーい

子供は宝です
  やっぱり、子どもは宝物

涼しい風が吹いてきた
  涼しい風が吹いてきました

ハートの土蔵
  ステキな土蔵

棚田のお手入れ
  棚田のお手入れ中

↓ 旅行記の続きです。しばし、おつきあいくださいませ。

【 因美線・旅日記 part2 】

阿波(あば)は「にほんの里100選」に選ばれていて、その紹介文には、木地師の里、かやぶき屋根、オオサンショウウオも生息と、魅力的な言葉が並んでます。峠の小駅からさらに山に分け入って訪れるには、ぴったりだ。
ところが、温泉に着いて隣の宿泊施設で聞くと、温泉は11時開館で、駅に戻るバスは11時15分発だそうな。うーん残念、どうしよう・・・という顔をしていたら、「昼に津山まで行く用事があるけん、車乗ってくかい?」と、カウンターのおじちゃんの、耳を疑う言葉。あっ、ありがとうございます!

村の神社

おじちゃん曰く、阿波は数年前まで独立した村だったそうで、人口600人あまり。特に産業もなく、唯一の望みをかけて作ったのが、この立派な宿泊・温泉施設なのでしょう。けれど、どこにでもありそうな近代的な建物、お肌つるつるでいい湯だったけど、スタッフの給料分も稼げるかのなーと心配になるくらい、すいてます。観光パンフも正直ありきたりだし、かやぶき屋根とかオオサンショウウオとか言っても、来る人は少ないのでは?
お客さん、それじゃどうして来たのよ?と訊かれ、10年前から美作河井駅が気になっていて・・・と話すと、おじちゃんの顔色が変わりました。
そうなんだよー、あの駅はなにかあるんだろうなーと俺も思ってるんだ。

聞けば、おじちゃんは地域おこしの検討委員もされてきて、地元の人から見ればただの古びた駅舎や不便なローカル列車を、観光資源として掘りおこそうと活動されてきた一人なんだそうです。数年前、河井駅の転車台を「発掘」した話も興味深く語ってくれました。わしらも転車台があるのは知ってたのよ、でもそこが観光名所になるなんて誰も思わなかった。学者先生に訊くと、おそらく明治時代に輸入されたものの転用で、日本でいちばん古い転車台かもしれないって。そんなものが、すぐ近くにあったんだよねー。で、そういう駅に30分ずつ停まる「みまさかスローライフ列車」ってのを走らせて、あんたみたいな鉄道好きな人がたくさん集まって、駅でわしらがお料理作ったりしてもてなして、盛り上がったのよー。

おじちゃんの熱い語りを聞きながら、河井の隣の知和駅にも寄っていただき(ここは「秘境駅」としても有名。河井にも負けない魅力的な駅でした)、移住した人が古民家改造で始めたというお豆腐屋さん経由(こだわりのお豆腐・・・お店のつくりもステキ)、それはもう奇跡のようなドライブで、最後に送っていただいたのが、この駅です。

美作滝尾駅3

美作滝尾駅5

美作滝尾駅2

ここ美作滝尾駅は、「男はつらいよ」シリーズの最終作に登場する駅として有名です。当初は寅さんは来ない予定だったものの、山田洋二監督がこの駅を気に入ってロケ先に加えられたという逸話もあるとか。なるほど、田んぼに囲まれた丘の上に立つ小さな駅舎の、絵になること! 
駅に足を踏み入れると、木のベンチには手作りの座布団が並び、改札口のガラスは磨き上げられ、構内には美しい花壇と刈り込まれた樹木・・・無人駅であることが信じられません。

ベンチでお弁当を広げていたら、現れたおじいちゃんが、ひとしきり滝尾駅自慢を聞かせてくれました。地元の自治会が毎週お掃除しているという話に、なるほど納得。美しく磨かれた木の壁や柱は、ここが有名になったからではなく、開業したときからあたり前のように大切にされてきたことを、物語っています。だからこそ、寅さんが来て、スローライフ列車も走ったのでしょう。
立派な箱モノを作ることよりも、地域の人たちに愛されてきた宝物こそが、旅人の心をつかむんだよね。

 「寅さんと共に日本中の駅を見てきましたが、美作滝尾駅ほど美しい駅は
  もう日本のどこにもありません。『故郷』の香りが立ちこめるような、
  消えようとしている日本の良き時代のシムボルのようなこの駅が、
  永遠にそのままであってくれることを、寅さんと共に心から願ってやみません。
                                山田洋二 」

滝尾駅に進入する列車

カメラ片手に周辺を歩けば、小学生の女の子が「こんにちはー」と挨拶してくれました。丘の上の駅を見上げ、ゆっくり進入してくるディーゼルカーを、パチリ。新しくなったのは車両だけで、それはきっと、何十年も変わらない光景なのでしょう。

因美線、峠の小駅を訪ねる旅。10年来の夢にいくつものおまけがついて、とっても満ち足りた気持ちに、なりました。稔りはじめた稲の葉を揺らし、夏の陽射しをいっぱいに浴びて、出発進行! 列車はゆっくりゆっくり、津山の町へと下っていきます。
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